空き家をリノベーションするとどんなメリットがある?一緒にデメリットも知っておく!

未分類

人の住んでいない空き家が、ただ朽ち果てていくのを放置しているだけではいけません。安全面でも資産価値の面でも、リスクが大きくなっていく一方です。

ではどうしたらいいか、選択肢は3つあります。「リノベーションする」「解体する」「そのまま売却する」。

今回はこのなかから特にリノベーションに注目して、メリット・デメリットや事例を見ていきましょう。

思い切ったリノベーションで、空き家の新たな使い道を模索してみるのもいいですね。

リノベーションのメリット

空き家は何もせずに放置しているだけだと、周辺に迷惑をかけるだけでなく、老朽化が進むことでどんどん資産価値が低下していきます。

リノベーションを施すことで、それを防ぐことができ、なおかつほかにもメリットが出てきます。たとえばどんなメリットがあるでしょうか。

建替えよりも費用が安く抑えられる

一般的には、空き家を解体して新たに建て直すよりも、古い家の構造を残してそのままリノベーションする方が、費用的に安上がりの場合がほとんどです。

資産価値を上げられる

老朽化が進み、そのままでは資産価値が全くないに等しいような空き家も、リノベーションすることでよみがえらせることができます。

住みよい建物になれば、もう一度自分が住むこともできますし、売却したり賃貸住宅として活用したりということも可能になるでしょう。

資産価値が高かろうが低かろうが、固定資産税は毎年かかります。税金をペイできるぐらいの価値は維持しておきたいところですね。

安全・防災面に効果あり

老朽化が進んだ家屋は、犯罪に利用されたり、倒壊したりといった恐れがあります。

施錠がきちんとされていない、窓が壊れているなどで外部からの侵入が容易になったり強度が下がったりして、犯罪者が棲みつく・放火のターゲットにされる・不法投棄場所として狙われる・小さな台風や地震で崩れるなどの心配が尽きませんが、リフォーム・リノベーションで修繕・改修することによってその状態を改善することができるでしょう。

安全を確保するのも空き家の所有者の務めです。周辺の住人の迷惑や心配をかけないためにも、気を配らなければなりません。

空き家放置のペナルティを回避できる

2015年に施行された「空家等対策特別措置法」によって、一定の条件を満たす悪質な放置空き家が「特定空き家」に指定される可能性が出てきました。

特定空き家になってしまい、なおかつ改善のための指導や勧告に従わないと、固定資産税の減免措置が解除されてしまい、更地の場合と同等の金額(建物があるときの6倍)の税が課されてしまいます。

さらに、それでも行政の指示に従わなければ50万円の過料が科せられたうえ、強制的に空き家の取り壊しを受ける恐れもあります。当然、その場合の解体工事の費用は、空き家の所有者に請求がいきます。

こういった空き家放置によるペナルティを負うかもしれないリスクも、リフォーム・リノベーションで生まれ変わらせることによって、回避できるでしょう。

リノベーションのデメリット

場合によっては建替えよりも費用がかさむ

メリットで紹介した「建替えより安く抑えられる」と正反対で矛盾しているようですが、空き家の状態によっては建替えの方が安く済む、ということも考えられるのです。

思っていた以上に腐食や劣化が酷く、大掛かりなリノベーションが必要な場合。また、1981年以前に旧耐震基準で建てられた建物で、耐震性を根本的に見直さなければいけない場合。そういったケースでは、費用が建替えとあまり変わらない、もしくは高くなってしまうということもあります。

大規模なリノベーションが必要でも、個々の資材や設備のグレードを見直したり、補助金を活用したりといったことで費用を抑えていくこともできます。建替えの方が安い、リノベーションの方が安い、とすぐに決めつけず、トータルで広く見ていくようにしましょう。

資産運用のためには見極めも必要

自分が住むためにリノベーションをするということであれば、きちんと予算を考えて行えば問題はありませんが、賃貸物件として資産運用を考えていたり、売却したりするつもりなら、注意が必要です。

立地やアクセスによっては、借り手や買い手がすぐにつくとは限らないからです。

せっかく費用をかけてリノベーションしたとしても、それではまったく意味がありません。リノベーション費用を回収することもできず、空き家は空き家として残ってしまいます。

リノベーションする際は、目的をはっきりさせておくこと。そしてその目的を達成する勝算はあるのかということを、あらかじめしっかり考えておきましょう。

リノベーション事例と費用目安

キッチンのリノベーション

キッチンの場所はそのままで移動はしないということであれば、キッチンのグレードによって費用の差は出ますが、150万円で最新設備に取り替えることができるでしょう。

キッチン自体だけではなく、床や壁も一新してもらうことで、新築物件のキッチンのように生まれ変わります。キッチンは1日のうちでも出入りが多く、きれいで便利にしておきたい場所ですよね。最新設備を享受できるのは嬉しいですね。

断熱リフォーム

「冬は寒いし夏は暑い」「カビや結露がひどい」といった悩みを解決するための、断熱リフォーム。壁・床下・天井に断熱材を施す、インナーサッシを追加するなどの工事を行います。

家全体を断熱リフォームするとなると、300万~500万円とそれなりの金額がかかりますが、一部の部屋のみであれば200万円以内で収めることも可能です。

高齢者のヒートショック防止のために、限られた部屋だけ断熱加工というリフォームもよいでしょう。

洗面所・浴室・トイレ

水まわり3か所をいっぺんにというと、かなり大掛かりな工事になって費用も相当かかるのではないかと思うところですが、予算が300万円あれば最新の設備でそろえられます。

浴室暖房乾燥機や床暖房を設置したり、トイレも節水型トイレや自動お掃除機能付きのものに替えたりもできます。

外壁・屋根

外壁や屋根の劣化で怖いのは、ひび割れなどが起きた隙間から雨が侵入し、柱や天井にカビを発生させたり腐らせたりという恐れがあることです。断熱性も低下します。

外壁と屋根の工事には足場を組む必要がありますが、足場を組むにも人件費や材料費、そして日数もかかるため、何度も組むのは無駄になります。リフォームする際には、外壁と屋根はいっぺんに発注してしまったほうがよいでしょう。一般的な大きさの家であれば、両方で150万円見ておけば予算内に収まるはずです。

まとめ

・リノベーションと建替えの費用、どちらが安いとは一概には言えない

・空き家にリノベーションを施すことによる1番のメリットは、空き家放置のリスクを減らし資産価値を高められるという点である

・リノベーション事例を見ていくと、どのくらいの予算でどんなことができるかがわかる。リフォーム・リノベーションの必要箇所をしっかり絞り、無駄のない工事計画を立てたうえで予算を組むとよい

空き家はリノベーションするか、解体するか、そのまま売却するかのどれかを選択しなければなりません。放置することは論外です。

それぞれの選択のメリット・デメリットをあらかじめ知っておき、自分の空き家はどうするのが最適なのかをしっかり検討していきましょう。

タイトルとURLをコピーしました